ドル建て 債券 の特徴とメリット・デメリット

2023年12月16日

はじめに

米国の政策金利の上昇により、ドル建ての債券も注目されています。

利率が5%近く…と聞くとかなり魅力的✨

ですが、ちょっと待って!!

ここではドル建ての債券を検討する際に注意しなければいけないポイントについてご紹介します。

為替リスクで損失が出る可能性がある

外貨建ての保険、債券ともに、為替リスクはつきものです。

さて、今の段階でドルを買っていいのか?

と悩む際は、利息を受け取った際の、損益分岐点を計算してみてください。

例えば、ドル建ての債券、年利4.75%、現在の価格が95円、償還日が2029年1月、利払いは年1回、20000ドル、現時点の為替が147円とすると、

損益分岐点のレートは113.91円になります。

税引き後の損益分岐点は119円程になります。

https://www.sc.mufg.jp/products/bond/fdb/detail.html

【参考サイト:三菱UFJモルガン・スタンレー証券】

上記サイトで条件を入力すると簡単に計算ができます。

損益分岐点が税引き後、1ドル119円程となると、今までのドル円レートの歴史からみると、為替差損によって、利息より損失が出る可能性もあるなという印象です。

税金が20%かかる

債券の利息については、20%源泉徴収で税金が引かれます。

収入が高く所得税率が高い方にしてみると、自分の所得税率で課税される雑所得に比べて低いですが、

主婦や、年金生活者、年収500万前後の会社員とすると、馬鹿にならない税率です。

ただし、日本に住んでいる限りは、税金は当たり前に払わなければいけないので、事前に自分で把握したうえで検討するのが賢い選択です。

例えば、50万円の利息でも、源泉徴収後の40万円が手元に入ってくる金額です。

利益を計算するうえでは、税引き後の利益で計算するのが大事です。

こちらの計算方法は簡単です。

上記の例ですと

50万円×0.8=40万円が手元に残る利益です。

価格が変動するリスクもある

債券を満期で償還すれば、あらかじめ決められている償還価格で元本が戻ってきます。

既発債(発売後、途中で購入した場合)は注意が必要です。

既発債の価格は、債券の需給や、利息によって変動しています。

一般的に金利が上昇すれば、債券価格は下がります。

金利が低下すると、債券価格は上がります。

このように途中で購入した際、償還価格が100として95で買えるのか、105で買うのかによっても、償還時の利益が変わってきます。

元本が返ってこないリスクもある

債券に投資をする前に抑えておきたいのが「信用リスク」です。

債券は、発行している会社が順調に経営を継続してい限りは、満期になると元本+利息を返してもらえます。

ただし、経営危機などにより、お金が返せない事態となった時には別です。

元本+利息は戻ってこない可能性があります。

このリスクを「信用リスク」といいます。

債券は主に、企業が発行しているものが多いですが、その企業の信用度によっては100%元本が保証されているわけではありません。

特に「劣後債」と言われているものは、通常の債券より償還される順位が後回しにされる債券です。

発行する企業が万が一破綻等で、お金が返せなくなったとき、ほかの債権の支払いが終わって、まだ余力があったときに戻ってくるものです。

通常債券は株式より優先して返済されることになっています。

しかし、先日のクレディスイスの劣後債については、そうではありませんでした。

株式はまだ価値がある場合でも、債券は、経営危機で実質無価値になったということもあります。

発行した会社が経営危機などになった時はお金を返してもらえない可能性があることは理解しておくべきことになります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

債券は満期まで持てば、元本+利息が返ってくる比較的保守的な投資先にはなります。

ただ、上記のようなリスクもあるので、リスクを加味したうえで、ご自身のリスク許容度、余裕資金などによって、いくら投資するか、為替リスクは許容範囲か検討したうえで購入することをおすすめします。

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